お役に立つ動画研究所

日活撮影所で「嵐を呼ぶ男」のメイキング見学が19歳の映像修業の初体験でした。

【企業のSNS対策としての動画活用】JNEWS LETTER 2011.12.29より

すべてのSNSに対応すると言っても、扱える数には限度があるため、
できるだけたくさんのSNSでユーザーを獲得しようとして、「ソーシャル疲れ」にな
っている人も多い様子。

そこで効果的なSNS対策と言えるのは、一度の情報投稿で、できるだけ大きな
反響が得られるようなコンテンツを発信することであり、企業サイトの場合には
「動画(ビデオコンテンツ)」を巧みに活用することを、集客の急所として提案
しておきたい。

米国のベンチャー企業では、新製品や新サービスをリリースする場合に、わかり
やすい動画CMを制作して「YouTube」に投稿することが定番化してきた。どの
SNSでもYouTubeとの連携機能は充実しているため、ユーザーが面白いビデオ
を発見すれば、自分のウォールに書き込むことにより、口コミが連鎖していく。

発信者である企業は、口コミに対して特別な対応はしなくても、動画の反響が一
人歩きしていく様子を見ているだけで良い。それが動画コンテンツとSNSの親
和性に優れている部分といえる。


《ビデオCMによる口コミの広げ方》

・ ┌───────────┐
・ │新製品をPRしたい企業│
・ └───────────┘
・      │ビデオCMの制作
・      │YouTube等へ投稿
・      ↓
・  ┌───────┐
・  │動画共有サイト
・  └───────┘
・      ↑
・   ┌┬┬┼┬┬┐ ビデオが面白ければ
・   │││││││ シェアされていく ┌→[ブログ]
・   ○○○○○○○──────────┼→[フェイスブック
・  (ビデオの視聴者)         └→[ツイッター等]


海外では、ネット動画による企業キャンペーンの成功例が多数あるが、その一つ
として、フランスの文具メーカーのBIC社が、「Tipp-Ex」という修正テープの広
告として制作した「NSFW. A hunter shoots a bear !(仕事中は見ないように!
ハンターが熊を撃とうとしている)」というビデオには、1800万件ものアクセス
が集まっている。

ビデオの内容は、森の中でテントにいるハンターに、熊が忍び寄っている時に、
「熊を撃つか、撃たないか」を視聴者に問いかけるボタンが表示される。「撃た
ない」を選択すると、「A hunter shoots a bear!!」の“shoots”部分をユーザ
ー自身が好きな単語に修正することができ(=修正テープの宣伝)、ストーリー
の結末を変えられるようになっている。それを視聴者が面白がって、自分のツイ
ッターやフェイスブックで友人へとシェアすることでアクセスが広がっていった。

■NSFW. A hunter shoots a bear!(YouTube
http://youtu.be/4ba1BqJ4S2M

ネットの動画配信は、テレビのように莫大な放映料がかかるわけではないため、
大企業に限らず、中小・零細企業でもアイデア次第で効果的なCMキャンペーン
を打つことができるが、日本ではまだ取り組み方が浅い。そこを掘り下げるだけ
でも、かなりのSNS対策になるはずである。

企業がSNSを直接盛り上げるのには、担当者の個人的なセンスに依存する部分
が大きくて、社内に蓄積するノウハウとしては扱いにくいが、YouTube向けの動
画制作であれば、ビデオストーリーの立案、キャスティング、撮影の方法などチ
ームワークによる作業が増えるため、成功ノウハウを共有しやすい。