“パラパラ動画”みんなで作ろう 釧路の美術館が参加募集、来年2月公開へ
【釧路】「湿原の画家」として知られた故佐々木栄松さんの作品を展示する「佐々木栄松記念 釧路湿原美術館」(釧路市阿寒町)が、佐々木さんの作品などをモチーフにした「パラパラ漫画」の動画作りに取り組んでいる。すでに原画235枚を制作し、地域住民や子供たちが背景画の塗り絵に協力。今後も塗り絵の参加者を広く募り、来年2月の公開を目指す。
6月に開館したばかりの同館をPRしようと初めて企画した。佐々木さんがよく描いた、釧路湿原に咲くサビタ(ノリウツギ)の花や、佐々木さんの随筆などに登場するキツネを擬人化したストーリーをスタッフが新たに考案し、原画を描いた。
「パラパラ漫画を教科書の端に描いた人も多いはず。みんなで楽しみながら作れる」と発案者の同館スタッフ古村洋美さん(44)。絵はパソコンに取り込み、1枚0・03秒の速さでめくり、動いているように見せる。
背景画は湿原の花や風景などを描き、10月下旬に阿寒地区の全小中高校に塗り絵を依頼。入館者にも協力を呼び掛けている。原画1枚に付き、色の異なる複数の背景画を集める予定で、パソコン編集で重ねて独特の色合いを表現するという。
市も協力し、11月末からホームページや広報誌で塗り絵の参加を募集する。締め切りは12月16日。作品は同館で試写会を行った後、インターネットで公開する。原画はさらに増える予定で、古村さんは「多くの人に参加してほしい」と呼び掛けている。
問い合わせは同館(電)0154・66・1117へ。(俵積田雅史)