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日活撮影所で「嵐を呼ぶ男」のメイキング見学が19歳の映像修業の初体験でした。

花房孟胤さん(24)無料授業動画サイト作った東大生

【きょうの人】花房孟胤さん(24)無料授業動画サイト作った東大生

 ■「大学受験の地理的・経済的格差を解消したい」

 大学受験用授業動画を無料提供するインターネットサイト「manavee( マナビー )」を平成22年10月から始めた。講師は学生や社会人で、月間利用者は約5万人。今年8月末には動画数が5千本を超えた。

 物事を斜めに見がちで、友達も少なかった。それが、今は「教育関係団体」代表。「斜に構えていた昔の自分だったら、ダサイと思う立場なんですよね」。13歳で父を亡くし、母子家庭で育った。中学時代に参加した募金活動で、「母子家庭イコール苦労」という世間のイメージを知った。不器用な性格で、大学受験は本命の東大以外に願書を出さなかった。滑り止めを受けるのが欺瞞(ぎまん)に思えた。

 1浪の末、東大に入学。周囲は、裕福な家庭で育った学生が多い。「大学受験は地理的・経済的な格差が大きい」と痛感。だが、「自分は母子家庭で育ったが恵まれていた」。

 英語を学んだ海外の無料授業サイトをきっかけに、大学受験の格差解消にマナビーを思いついた。「好きな先生なら好きな科目になる」と無料提供とし、先生も自由に選べるようにした。月20万~30万円の運営費は、学業の傍らでシステムエンジニアとして稼いだお金を充てる。

 東大の仲間数人と始めたが、今は約30大学、約300人の学生や社会人が協力。多くのスタッフを抱え、気づけば組織の代表として、「苦手な人でもコミュニケーションを諦めない」と考える自分がいた。

 「マナビーで大学受験の科目を全て網羅し、格差を解消したい」。「自分が変わっていくのもうれしい」と本音ものぞかせた。(油原聡子)

http://sankei.jp.msn.com/life/news/131014/edc13101409120000-n1.htm