動画や雑誌、アプリも……スマホの“コンテンツ使い放題”が増加したワケ (1/2)
スマホの広まりとともに急増した使い放題サービス
スマートフォンがモバイルコンテンツにもたらした変化は多岐に渡るが、中でもコンテンツサービス面で大きな変化をもたらしたものに“コンテンツ使い放題”がある。これは、月に数百円~千円程度と比較的低価格の定額料金を支払うことで、相当数のコンテンツをまとめて楽しめるというものだ。
特にこの分野に力を入れているのが携帯電話キャリアだ。例えばソフトバンクモバイルは、フィーチャーフォン向けとして、20以上のモバイルコンテンツを定額で利用し放題にした「コンテンツ得パック」を提供するなど従来から力を入れている。
だがその動きが加速したのは、やはりスマートフォンの販売が本格化した、2010~2011年ころからであろう。2010年6月にはソフトバンクの系列企業が、iPhone・iPad向けに複数の新聞・雑誌を定額で配信する「ビューン」を開始。2011年6月にはKDDI(au)が、100万曲もの楽曲が聴き放題となるサービス「LISMO unlimited powered by レコチョク」(現在は「KKBOX」にサービス名を変更)を開始。NTTドコモも月額525円で、7000タイトルもの動画が見放題となる動画配信サービス「dマーケット VIDEOストア powered by BeeTV」(現在は「dビデオ powered by BeeTV」)を、2011年11月に開始した。
その後もキャリア各社は、さまざまな分野でコンテンツ使い放題のサービスを矢継ぎ早にリリースしている。例えば動画配信のジャンルを見ても、ドコモはdビデオの提供だけでなく、2011年9月に定額動画配信サービスの「Hulu」と提携したほか、2012年7月には角川書店と提携して、アニメ専門の「dマーケット アニメストア」(現dアニメストア)を開始した。
またauは、旧作映画の見放題だけでなく、新作映画も毎月1本視聴できる「ビデオパス」を2012年5月から開始。ソフトバンクもエイベックスとの合弁会社を設立して、同年12月より音楽に注力した定額動画配信サービス「UULA」のサービスを開始するなど、各社がこぞってサービスを増やしている。
幅広い分野に広まる使い放題、利用者数も順調に増加
使い放題のサービスが増えているのは動画だけではない。電子書籍に関して言えば、ビューンが女性向けの「ビューン for Woman」を2011年8月に開始したほか、2012年12月にはauが、書籍の読み放題サービス「ブックパス」を開始。ブックパスはその後、読み放題の対象を書籍だけでなく雑誌にも広げている。
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