お役に立つ動画研究所

日活撮影所で「嵐を呼ぶ男」のメイキング見学が19歳の映像修業の初体験でした。

工夫次第で可能に。ECに直結させるYouTube動画

百聞は一見に如かず」という言葉がありますが、動画にはまさにそのような力があると思います。言葉だけではイメージしづらいことでも、動画であれば直感的にすぐに理解することができます。

こうした動画の表現力を求め、最近ECサイトでは商品紹介に動画を用いることが多くなっています。動画を視聴してもらい、”いいな”と思わせ、購入手続きまでをいかに短縮化させるかが重要ですが、現行の動画共有サービスには直接購入までのフローが準備されているサービスはありません。ですが、海外事例で既存の機能を生かして、動画視聴→購入を短縮化させている例がありますのでご紹介しましょう。

UNILEVER TRESEMME’s channel

ユニリーバのヘアケア製品シリーズTRESemme(トレセメ)というブランドのYouTubeチャンネル。(トレセメは日本では展開していないようですが、通販や輸入雑貨店で購入できるようです。)

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http://www.youtube.com/user/TRESEMME

とても綺麗に作られたYouTubeチャンネルです。商品紹介の映像や、トレセメを使った上手なセット方法を教えるHowto動画などが公開されています。メニュー画面から動画を選択すると、プレーヤーの下には、動画に対するコメントや商品のレビュー、右側には動画に関連した商品が一覧で掲載されます。一覧の中には「LEARN MORE」ボタンがあり、選択すると商品の詳細情報を閲覧することができます。そして、商品一覧の下には「BUY NOW」ボタンがあります。

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「BUY NOW」ボタンを押すと、商品を選択する画面が出てきます。購入したい商品にチェックを入れると、すぐに複数のオンライン販売サイトの在庫状況と価格が表示されます。

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好みのサイトを選ぶと、実際の購入段階に進みます。試しにAmazonを選択してみると、選択した商品がカートに入れられていました。

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YouTubeチャンネル上で、動画での商品訴求・詳細情報・そして購入までの一連の流れが可能です。

今すぐにでも同様のサイトを作りたい方も多いと思いますが、ここまでYouTubeチャンネル上でカスタマイズさせるのは、一般の方では不可能で、YouTubeの定義する「ブランドチャンネル」と呼ばれるものに認定してもらう必要があります。認定されるには、数百万円のYouTube広告出稿することが条件になりますので、なかなか高いハードルといえるのではないでしょうか。

Juicy Couture

では、一般の方でも可能な、動画→EC直結の例をご紹介しましょう。アメリカのファッションブランドJuicy Coutureの事例です。

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http://www.youtube.com/user/juicycouture

YouTubeには、アノテーションと呼ばれる機能があります。動画中にコメントを後から追加したり、別のYouTube動画にリンクさせることでストーリー選択型のコンテンツを制作することができます。外部アノテーションという機能があり、画面中にボタンなどを設け、それをクリックするとYouTube外のサイトにリンクさせることができます。ファッションモデルが出演するPV画面をクリックすると、その場面で身に付けているアイテムの購入画面にリンクされます。

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PV中に白枠が現れている間にクリックすると…

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同じ商品の詳細情報が見ることができ、購入もすぐできるECサイトへリンクされている。